今が大切というのにプランニングが大切という、矛盾?
監督の仕事は常に現在にあり、相互作用の状態にある。ピラミッドや段階的な指示となっているように考えられるが、そうではない。今、現在、そこに仕事はある。
とはいえ、最大パフォーマンスを引き出すためにはプランニングが必要である。目的地に向けて現在の私たちが、どのような道のりで行くのかを考える。矛盾しているようであるが、そうではない。プランニングをする時にプランニングをすることが、今の仕事である。そして、その時々の「今」に仕事をやり抜くためにプランニングは欠かせない。プランニングは、監督がクラブに就任する時から必要なものである。
監督→プランニング→監督
監督が立てたプランニングが監督を導こうとする。プランニングによって、それぞれの時期で理論的説明を持つようになる。そこにチームプロセスをはめ込んでいく。これらが後に、とても視覚化された実践的な道具を提供してくれる。練習の目的がわかり、練習メニューがわかり、ひとつひとつ解剖されていくこととなる。しかし、プランニング通りに進めるのが目的ではなく、その時々の今を最大化していくことが目的である。
プランニング過程での監督の発展
- クラブ目標から由来するプランニングの期間
- マクロサイクル(準備期間、試合期間、移行期間)
- マイクロサイクル(試合前、試合後、蓄え)
- セッション内容の使命を受ける。(練習メニュー)
フットボールに対して練習の考え方やチーム管理者としての責任性などにより、この過程で監督は監督としての発展が必要とされる。
併せて読むと理解が深まる
- フィジカルが強いとは実際どういうことなのか?パフォーマンスを獲得するのはプランニング
- 監督のプランニングがまた監督のもとに。なぜプランニングが必要なのか
- 各監督の一般的な毎年の視点「シーズン計画」そして勝負は「毎週のデザイン」
- 複雑性を扱わなければならない監督。“ダイナミック”かつ“システマティック”なプランニングが監督を手助けする
- プランの道中で遭遇する。変わり続けなければならない「目的」「評価」「プログラム」
- バランスの良い育成にも。期間を考慮したチームのプランニング「マクロサイクル」「ピリオダイゼーション」
- 「ピリオダイゼーション」から「マイクロサイクル」へ。チーム活動の目的を期間で分けて週ごとにプログラム
- プランニングの一番の土台がセッション。試合の状況をトレーニングしよう
- プランニングにおけるトレーニング。セッションを構築する5段階の「コンテンツ」
- プランニングの観点におけるエクササイズ。トレーニングのために監督が用意する「練習メニュー」5タイプ
- 試合に向けて監督が管理する、練習メニューにおける「負荷」。唯一で難解